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概要

監督はスパイシーマック、製作はジャックワイズマンJr.であり、2人とも日本人である。製作費1万ドルと低予算であり、また製作スタッフ5人と少人数だが120人以上のハリウッド俳優が出演し、日本人製作者によるハリウッド・インディーズ・コメディー映画としては史上、他に類を見ない。2010年9月7日全米とカナダでDVD配給され、全米最大のビデオレンタルストアBlockbuster、全米最大の大型量販店Walmart、全米最大の電器店BestBuyで販売された。日本では2011年12月16日よりDVDリリース(ローランズフィルム配給)。全国TSUTAYAでレンタルされた。常識では考えられない奇想天外なストーリー展開がハリウッドで話題となり、制約を受けない“最もおもしろい字幕”をスパイシーマック監督本人がつけ日本語字幕版を完成させている。映画は第1章から15章までのチャプターで構成されており、それぞれがほぼ独立したお笑いショートコント形式であり、それらが複雑に絡み合い、最終的にはひとつの物語に収束していく。キャッチフレーズは「新感覚ハリウッド震撼!?日本人製作者によるハイパーアドレナリン・ノンストップ爆笑IQコメディー」。

リリース前に視聴した日本人関係者が、そのあまりのおもしろさから笑いが止まらず、映画の視聴後に腹筋が痛くなる現象が実際に起こり「これはビリーズブートキャンプより腹筋に効く!」と言ったことから「見るだけで腹筋が6個に割れる!! 史上初!!見るダイエット映画!?」を勝手に標榜している。

ストーリー

異種格闘技の違法試合で逮捕されたジャックら4人は、釈放の条件としてロス市警の誘拐訓練の犯人役を行う。しかし一般人を拉致監禁してしまい、人質解放の条件として、別に見たくもないのにアメリカ大統領にストリップを要求。ロス市警は事実が明らかになる前に4人を本物の犯人として射殺しようとする。強行突入する特殊部隊とロス市警。そこにパンツ一枚で登場する伝説のFBI交渉人ジョンジェームズ。果たして彼らの運命はいかに!?

登場人物

FBI交渉人ジョン・ジェームズ(ジェフ・スワーソウト)

いかなる難事件もパンツいっちょで一人の死傷者も出すこと無く解決する伝説のFBI交渉人。ヒューマニズムに溢れ、敵意が無く、武器を持たず丸腰であることを犯人に証明するためにパンツいっちょになるのがポリシー。過去、サウスセントラル誘拐事件では59歳の人質男性と自分の15歳の娘を交換し奇跡的に解決するという離れ業をやってのけ、事件解決には全く手段を選ばない変人ですらある。ココアをこよなく愛し、1日に7杯飲むのが日課で、血糖値が上がり医者にはココアを辞めろと言われているが「ココアを辞めるくらいなら死を選ぶ」と豪語している。

内科医ジャック・クレバーランド(スティーブ・バッケン)

ごく普通のアメリカ人内科医ジャックは仕事帰りにバードウォッチングをするのが趣味。偶然見かけた美女エリザベスを追いかけたために、ロス市警の誘拐訓練に巻き込まれる。アイテムの聴診器を駆使してドアの反対側の情報を探る特技がある。暴力など知らない家庭で育ったため、特殊野菜部隊のフランスパンで殴られることに異様な恐怖心を抱く。また結婚したエリザベスとの間に黒人の息子2人が生まれるが、なぜ白人同士の親から黒人が生まれるのか?を医学的に理解できないでいる。

 

アホスイマー・アーノルド・シーモア・ウィルソン(イーサン・マクダウェル)

呼吸を3分止めることが出来るが、実は泳げないためライフジャケットを着ている。190cmを超える長身から繰り出されるバタフライアタックは強烈で、格闘技を本職とするボクサーをもKOする。小学校中退という低学歴ではあるが、試合で自分に負けたボクサーのことは心からバカにしており、一方ではFBI交渉人ジョンジェームズのことを尊敬している。その天性の楽観主義から、自らが置かれた状況を全く把握せず、逆にヘラヘラ笑って楽しんでいる。人質解放の条件として“アメリカ大統領にストリップさせる”という天才的なアイデアを発案するが、アメリカを心から愛する愛国者でもある。ヘリコプターからダイブした後にパラシュートを装着していないことに気づくほどのバカ。

 

弱虫ボクサー・マイキー・ゴードン(クリストファー・コービン)

“ストリートファイト900戦無敗のギネス記録を持つ世界最強の男”を自称しているが、全くのウソである。小学校の時に女子からイジめられたのを機に世界最強の男になることを決意する。アフリカ、フランス、中国、ブラジルなどの世界各国の最強の男達と死闘を繰り広げ、自分では全員に勝利したと思っている。また戦う相手が人間だけでは飽き足らず巨大ナマズや特急列車にも戦いを挑むファイティングスピリットの持ち主。ボクシンググローブはチャイナタウンで購入した安物のため、パンチするたびに「プウゥー!」と音が鳴る。異種格闘技戦でスイマーのシンクロナイズド固めにより失神KO負けしたという現実を絶対に受け入れられない。

 

インチキ教祖ビリー・ウイリアムズ(ダン・バーンヒル)

頭がいいため常に人を見下しているズル賢い男。昔、ホームレスだった頃に友人からもらったヤクをキメた時に幻覚でマガパダ神が出現し、以後マガパダ教というインチキ宗教を開く。白いドレスを着た男芸人にマリリンモンローのモノマネをさせ、信者にはモンローが降臨したと騙してお布施をむしりとった。しかし調子に乗ったビリーは、まだ死んでいないロバートデニーロまで降臨させてしまい信者たちは大パニックに陥りマガパダ教は存続の危機に陥る。その後催眠術をマスターしたビリーは異種格闘技戦の催眠術対決に出場するがニワトリに変身してしまう。

 

悪徳警部ジェイソン(チャールズ・パセロ)

ロス市警の警部であるにもかかわらず、腹が減ったらスーパーでチョコを万引きするなど罪の意識が全くない狂人。またセクシー美女を盗撮ストーキングし、自らの上半身裸姿をビデオで女性宅に送りつけるなど本来は逮捕される側の人間。スポンジスティックを持ち歩き、部下のハリソンをボコボコに叩くのが特技。またシャンプーが最も危険な凶器である持論を展開する。名誉挽回のため強盗誘拐訓練を企画するが、間違って一般人を誘拐させてしまう。ジャックら4人の逮捕データを消すために、ロス市警の犯罪データベースを全て破壊する。ジョンジェームズに敵意を燃やし、事件の真相の発覚を恐れて警察部隊を突入させるが、ダンシングガスの反撃を食らう。

 

警部補ハリソン(ジェイミー・フィルブリック)

無類の巨乳&美乳フェチで、任務中にもかかわらずセクシー美女を追いかけ持ち場を離れる。実質ジェイソン警部の奴隷であり、会議の最中にはスティック攻撃から逃げられないように周りをテーブルで囲まれている。またジェイソンからのスティック攻撃の際に真剣白刃取りのように両手でスティックをつかもうと試みているが一度として成功したことは無い。FBIへの転職を夢見ておりジョンジェームズを心から尊敬する。ただしココアを作る際にミルクではなくお湯を注いだことからジョンジェームズの逆鱗に触れる。誘拐強盗訓練による事件解決の鍵を握る。

 

特殊野菜部隊の大佐グリーン・バーグ(ハワード・ペイリー)

軍人ではあるが罪なき一般人を巻き添えにして環境を破壊する無差別大量破壊兵器を心から憎み、非殺傷かつ環境に優しい野菜を素材として武器を開発した人道主義者。尚、野菜とは言っているが、実際に使っているのは“フランスパン”、“ゆで卵”、“あつあつパスタ”などである。実際に武器の検証テストでは逮捕されたヤク中を被験者として人体実験を行っている。今後15年以内に銃にも対抗できる野菜兵器を開発するため軍上層部に1000億ドルの予算を申請するが却下されたことに憤りを感じている。テレビの生放送で突入作戦の詳細を話してしまい、それを編集で後からカットできると本気で信じている。犯人側に作戦がバレたため実験段階のダンシングガス使用を許可し、部下からは「狂気の沙汰だ」と軽蔑される。

 

アメリカ大統領ジャージ・ブッチ(トニー・クローニン)

こどもチャリティーで宇宙人から殺人レーザーの技術をもらったことを国民にバラしてしまい補佐官から注意される。また誘拐犯が人質解放の条件として大統領にストリップを要求していることを知った瞬間、事件が国内で起きているにもかかわらず核攻撃を指示し、補佐官に止められる。結局、次期選挙でメキシコ系大統領候補のホセゴンザレスが支持率を上げていることから自身の支持率回復のために誘拐犯の要求を呑むことになる。アメリカ国民とメキシコ人不法移民のことを税収源としてしか見てないが、税収源を守るためならなんでもするというポリシーを持つ。ゴリラの赤ちゃんが猿で、猿が成長して大人になったらゴリラになると本気で信じており、知能指数は登場人物の中で最も低い。

イタリアンマフィアのレオ(サムソン・ギャファレイ)

ロサンゼルスで幅を利かせるイタリアンファミリーに属し、兵器製造会社ポッキードコーポレーションに大打撃を与え倒産させたことから指名手配となる。マフィアボスのドンから100万ドルをもらいメキシコへの逃走中に事件に巻き込まれる。

 

美女エリザベス(マレーナ・マッコーエン)

ジャックが一目惚れした絶世の美女。黒人の彼氏と付き合っていたが、公園を散歩中に出会ったジャックに好感を持つ。ただしプライドが高いためジャックのアプローチを待たず、その場を車で走り去る。結婚後は無事に黒人の息子2人を出産し、ジャックには「あなたの子供よ」と言い聞かせて信じさせる押しの強さがある。

 

日本人セレブリティー(裕木奈江)

ビバリーヒルズ在住の日本人セレブリティーで趣味はカメラ。愛犬モモの散歩中に偶然、事件の現場を発見する。ただ、犬の散歩と言っても犬をバッグの中に入れて持ち歩くスタイルを好む。美人ではあるが気が強く、お付きの人の品のない態度には容赦

なく制裁を加える根っからのドSである。

スタッフ

 監督/脚本/撮影/編集 - スパイシーマック

 プロデューサー - ジャックワイズマンJr.

 音響 - 篠崎純平

 テクニカルアドバイザー - ラファエロ

 美術 - 松崎悠希

受賞歴

2009年度 メキシコ国際映画祭 パルムドール賞受賞 (長編映画としては日本人初の快挙)

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